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フースタ四国 ヘッドライン第1回 「とゝ喝」 徳島の天然の魚と地酒にこだわり続けて22年。これからも守り続ける徳島の味!

店主の増田英雄さん。大阪から徳島に来てから30年、徳島の魚業界を牽引してきた
カウンターにはいつも店主の増田さんの目が光る
天然の鯛といえば とゝ喝 鳴門の天然の鯛にこだわり続ける
最近の裏定番 堂浦の一本釣り「渦華鯛の酒蒸し」
やはり定番はとゝ喝の「鯛めし」

徳島では誰もが知る「とゝ喝」。実は店主の増田さんは料理人出身ではない。徳島最大の生簀活魚店で営業兼仕入担当者として裏方を支えてきた。それから独立して22年、常に客目線の姿勢は一貫している。

客単価は7000円前後とここ数年あまり変化はみられない、特徴的なのは県外関連客が70%を超えているところだ。そしてアクセスの悪い四国では珍しく外国人の客が5%はいるという。これは店主が常に外に目を向け積極的に東京や大阪に出向き学んできたからだろう。

単品もコース料理も、いくらだったら満足してもらえるか?という客の視点に立ち、原価から売値を計算しない。結果として原価率は40%を切ることはないという。

市場には毎日顔を出す。これは30年続く日課だ。上質の天然の鯛は築地などに流れる事が多くなってきているため仲買人の言い値で買っている。そうしなければ上質な徳島の魚を地元で食べることができないと言う。「とゝ喝」は、まさに地産地消を守る”防波堤”だ。鯛だけでなく徳島産の天然の魚はできるだけ買うようにしているという。地酒にも拘っているのは、地の魚や、地の野菜も当然だが、徳島の気候風土に合っているからだと語る。その地でその地のものを食べる、これは自然の摂理だ。

徳島の海は内海、外海があり、鳴門海峡がある。そして鯛も、表の旬(4月頃)、裏の旬(11月頃)があるなど魅力に溢れている。しかし最近は水温が上がることによって季節感がなくなり、旬を捉えることが出来なくなってきている。それによって献立も難しくなっているようだ。

閉鎖的な和食業界で、素材も料理も古い常識を破ってきた。今は、若い料理人や経営者に、現在の常識を打ち破ってほしいと願っているが、なかなか若い人材が育たないと嘆く。徳島の街を盛り上げる為には、良質な店が中心地に集まることが必要で、そのために徳島を、若者がチャレンジしやすい環境にしていかなければと言う。

数々の県外出店の話を断り続けるのも、地元の食材に愛着があるからだ。これからも徳島の食の”防波堤”になる。

(取材=寺田 和弘)

店舗データ

店名 徳島魚問屋 とゝ喝
住所 徳島県徳島市紺屋町13-1 とゝ喝ビル1,2F
アクセス ワシントンホテルから徒歩2分
電話 088-625-0110
営業時間 17:00~23:00
定休日 日曜日
坪数客数 60席
客単価 7000円
喫煙環境
関連リンク とゝ喝

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