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愛媛県四国中央市のタコス専門店「トランキーロカフェ」!和食料理人が提案するメキシカンカフェとは?

外観はあまり手を加えずに古い建物の良さを活かす
店内は緑色にペイントされており、ポップな空間を演出
タコスセット(1040円~1140円)
メキソバ(700円)
子連れの主婦が来店しやすいように一部座敷に変更



愛媛県四国中央市は四国四県の中心に位置しており、瀬戸内海に面した場所にある。製紙・紙加工業では全国屈指の生産量を誇り、非常に多くの車が行き交っている。ロケーションとしては決して良い場所とは言えない国道11号線沿いにタコス専門店「トランキーロカフェ」がある。


オーナー兼料理人の三窪 忠臣氏は高校卒業後、関西の日本料理店で10年近く修行をし、知人の寿司職人がキッカケでメキシコの和食レストランの寿司の指導に行く。そして、まかない料理で食べていた本場タコスの味に魅了される。


帰国後、物件を探していたらたまたま旧食堂だった倉庫が付いてきた。周辺にタコス専門店はなく、またタコスの美味しさに絶対の自信を持っていたことが後押しとなり、自らの手で倉庫を直して店をオープンするのに至る。


人気メニューはタコスセット(1040円〜1140円)。15種類あるタコスから選ぶことができ、スープ、ポテト、サラダ、ドリンクが付いてくる。本場メキシコのタコスはクセがあるので、大きさも含め日本人向けに改良している。生地のトルティーヤも一般的な業務用ではなく、香川県の「天然こうぼぱん とことこ」にオーダーして作ってもらっている。オリジナルメニューもあり、まかないで食べていたタコス用ミンチで作った焼きそばのメキソバ(700円)も人気メニューの一つとなっている。和食料理の経験を活かし、以前は期間限定メニューでフグやハモのタコスもあった。


原価は30%以内に抑え、従業員もオーナー含め3人で回している。27年3月に2号店となる日本料理店「旬彩88ハチハチ」をオープンしたこともあり、昼はカフェ、夜は日本料理店と分けて運営している。少人数でも利益を上げる戦略として、テイクアウトと宅配をしている。特に宅配は3000円以上から注文が可能だが、常に人を割くことは難しいので大々的に周知はせずに、市役所や規模の大きな企業にチラシを配布し、実際は10人〜20人前近くまとまった数量で注文が入っている。


客層として平日は主婦が多く20名〜30名、休日は噂を聞きつけた香川県、徳島県からの男性客が多く30名〜50名程が来店。


今後の展開として三窪氏は「まだ2号店の日本料理店が出来たばかりで詳細まで決まっていないが、面白いものがあれば、香川県で3店舗目も良いかなと検討している。」


日本人に馴染みのないタコスは、オープン間もない頃はすぐに受け入れられなかった。しかし、多くのイベントに出店しタコスの認知を広め、同じ出店者である飲食店の人たちと横の繋がりを構築したことが、同店を今日まで支えてきた要因だと思う。そして自らの地元という強み。トランキーロカフェには父親が経営していた日本料理店の常連客が行き、2号店の旬彩88ハチハチにはトランキーロカフェに来ていた若い女性客が行っており、良い循環を生み出している。


これからも人との繋がりを大切にした店の運営に期待したい。

(取材=上野 真弘)

店舗データ

店名 TRANQUILO cafe(トランキーロカフェ)
住所 799-0101 愛媛県四国中央市川之江町753
アクセス (徒歩の場合)川之江駅から10分~15分、(車の場合)三島川之江ICから10分
電話 0896-22-3534
営業時間 11:00~14:30(L.O. 14:00)
定休日 月曜日
坪数客数 全20席
客単価 ランチ1000円~1500円
喫煙環境 分煙(ランチタイムは全面禁煙)

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