徳島市の中心部に位置する栄町に、レストランバー「舶来洋食 纏」がニューオープンした。同店が出店したのは、メインストリートより路地に入ったエリア。付近には、格安で気軽に立ち寄れるワインバーや、重厚な雰囲気を醸し出すオーセンティックバーなどが軒並ぶ。飲食の業態では、ラーメン、串カツ、焼鳥の他、テイクアウト専門店等が多く存在し、本格的な食事を楽しむようなダイニングは数える程だ。同店は昨年12月にオープン。3ヶ月が経った現在、「料理が楽しめるバー」として、口コミなどで人気が広がり、街でも話題の店となっている。
同店オーナーの神浦氏は、県内のホテルなどで修行後、ブライダルレストランの料理長も歴任。退職後、独立に向けての準備をしている時に、恩人より現在の物件を紹介。空気感や店のサイズを一目で気に入り契約した。「他の物件を決めていたが、紹介頂いた方の恩もあり、この物件に縁を感じた。節目節目に沢山の方々の助けがあって、今の自分が存在している。何かを決める時に大切にしているのは、関わってくれた人達への感謝。それはぶれずに持ち続けたい」と同氏は話す。
原価率が80%の「バーニャカウダ」(850円)は、全て徳島産野菜を使用。どの野菜もみずみずしくジューシーで、かつ丁寧に仕込みがなされており、旨味も抜群だ。「阿波尾鶏のディアブロ」(1400円)、骨付き阿波ポークのロースト(1800円)、「カニと阿波っ子ネギのペペロンチーノ」(1200円)といった地産品を使用したメインメニューも豊富、他にも高級食材をしたブラックトリュフピザ(1900円)、完全予約制のシェフ特製「纏カレー」(2000円)といった志向を凝らしたメニューも揃える。いずれも原価率は40%を越えている。
「良い店を運営する上で大切な事を、ロケーション、料理、サービスの3つのキーワードで考える事がある。ロケーションが悪くても、料理やサービスが良ければ繁盛するし、サービスが悪くても、ロケーションや料理が良ければ繁盛する。要するに、どれか2つが安定していれば、店として成り立つという考え。」「それが定説だとしても、自分は人を何より大事にしたいと思う。ロケーションも、料理も、サービスも、人が作り出す事だと思う」と話す。「店側が出て嬉しいと思う料理、要するに利益率が良い料理だけではなく、お客が嬉しいと思う料理を提供したい。ワイン一杯でも、ソフトドリンク一杯でも楽しめる店作りを続けていきたい」と最後に笑顔で語った同氏。今後は3年を目処に、他の業態にも挑戦したいと話す。神浦氏の動向に今後も注目したい。
(取材=池添 翔太)
店舗データ
店名 | 「舶来洋食 纏」 |
---|---|
住所 | 徳島市栄町1−50 言問ビル1F |
電話 | 088-625-0887 |
営業時間 | 月〜土(18:30~4:00) 日(18:30~1:00) |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 20席 |
客単価 | 3500~5000円 |
関連リンク | 舶来洋食 纏 |