鳴門西ICから「国道11号線」を徳島市街に向け10分程車を走らせると、町のシンボルでもある吉野川と、それを縦断すべく存在する吉野川大橋が見えてくる。水の都である徳島市には、この一級河川が西から東へと流れているため、町と町を繋ぐ大橋が多い。中でも吉野川大橋は、関西や中国地方から徳島市内に向かう車が必ず通る道路でもある為、徳島の玄関口となってる橋である。この橋を渡った先にあるのが中常三島だ。この町に、イタリアンの繁盛店「メルカティーノ・デルクオーレ」が2号店となる「ロスティッチェリア&バール・デルクオーレ」をオープンさせた。
リストランテである1号店とは違い、2号店はバール業態での展開となっており、より大衆的な装いになっている。低価格なワインや日本酒などが並び、また料理もイタリアン惣菜を中心に非常にリーズナブルである。料理の面では、新たな試みとしてテイクアウトでの提供にも挑戦している。徳島ではイタリアン惣菜のテイクアウトは非常に珍しく、この取り組み自体が注目を浴びているのは間違いない。学生や、仕事帰りのビジネスマンが自宅用に購入する他、主婦層がホームパーティ用にと気軽に利用もする。現在では全体の4割がテイクアウトの利用客だ。また女性の客層が圧倒的な1号店に比べ、男女を問わず年配の客が多く来店する等、客層にも広がりを見せている。
テイクアウトの主力商材である、デルクオーレランチ(980円)はイタリアン惣菜9種類に加え、サラダと手作りフォッカッチャを合わせたボリュームのあるメニューとなっている。他にも手作りラザーニャ(750円)やキッシュ(360円)などが人気メニューだ。原価率は1号店と同じ40%近くをキープしており、単価は安くても、食材から調理法までこだわり抜いたハイクオリティを表現している。また1号店でも好評なサービス面も当然引き継がれており、客に対する細やかな気遣いはリピーターを増やす要因となっている。「まだまだ課題は多いです。お店を通じて町の活性に一役買えたらと思うのですが、逆に地元の方々に励まされ、可愛がって頂いています。そういった地域の方のご利用が非常に多いので早く皆さんに恩返ししなくてはと日々精進しています」と語るのは店長の横山氏。
今後は、イタリアの各地方の郷土料理を楽しめる企画メニューの開発や、店舗を利用したライブイベントも考案中である。また年明けには料理教室も開催予定であり、多方面からのアプローチを実施していく予定だ。確かなサービスと客の心を掴んで離さない料理のクオリティは多くの固定客を生む。デルクオーレの次なる展開に注目したい。
(取材=池添 翔太)
店舗データ
店名 | ロスティッチェリア&バール・デルクオーレ |
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住所 | 〒770-0813 徳島県徳島市中常三島町3丁目11−2 |
電話 | 088-622-0019 |
営業時間 | 11:00~23:00 |
定休日 | 月曜日 |
坪数客数 | 25席 |
客単価 | 1500〜3000円 |
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